金属の弱点といえば「錆びやすい」ということですが、ステンレスは錆びにくいのが特徴の一つです。
「ステンレスは錆びない」と聞くことが多いですが、正確には「錆びにくい」ため条件によっては錆びることもあります。
そこで今回は、ステンレスが錆びにくい理由や錆びるケースについて解説します。
▼ステンレスが錆びない理由
金属が錆びる原因は、鉄と酸素が結合することです。
ステンレスの場合はクロムと酸素によって保護皮膜が形成され、ステンレスを覆うことで鉄と結合しにくくなります。
これにより、錆が発生しにくくなっているのです。
▼ステンレスが錆びるケース
ステンレスは正しく使用すれば錆びることはほとんどありません。
しかし、これから紹介するように条件によっては錆びる可能性があります。
■もらい錆
もらい錆とは、周りの金属が錆びることによって錆が移ることです。
つまり、ステンレス自体は錆びにくい性質をしていますが、周りに金属を置いているとその金属が錆びたときにステンレスも錆びてしまいます。
そのため、保管する際は他の金属と離して保管するようにしましょう。
■水分や汚れが付着している
ステンレスの表面に水分や汚れが付いていると、錆から守ってくれる保護皮膜が形成されません。
そのため錆びやすい状態になってしまうのです。
▼まとめ
ステンレスは保護被膜によって鉄と酸素が結合しにくい状態にあり、これがステンレスが錆びにくいと言われる理由です。
ただし、鉄などの金属が長時間付着したり水分や汚れが付着したりした場合は、錆びる可能性があります。
そのため、長く使うためにはステンレスの使い方や保管方法を理解しておくことが大切です。
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