高温で作業を行う溶接では、しばしばスラグが発生します。
その際に最も大きな問題となるのが、スラグ巻き込みです。
そこで今回は、スラグ巻き込みへの対策について詳しく解説いたします。
▼スラグ巻き込みとその対策
■スラグ巻き込みとは
溶接作業では高温で金属を溶かしているため、削りカスが発生します。
このカスが、スラグです。
スラグの原因は、もともとの金属の中に含まれる不純物です。
不純物は溶接の際に外へ飛び散るのが一般的ですが、外へ排出されずに金属の中にとどまってしまう場合があります。
この状態が「スラグ巻き込み」です。
高温の溶接作業中に生じたスラグは、温度の低下とともに金属の中で冷えて固まっていきます。
そのため、溶接を終えた時には長方形や円形のつぶ状になって残ってしまうのです。
▼スラグ巻き込みへの対策
金属の中でスラグ巻き込みが起こると、溶接部分の強度が落ちてしまいます。
もしも大量のスラグ巻き込みが発生した場合、建物の安全性を脅かす可能性が大です。
そんなスラグ巻き込みの対策方法は、とにかく丁寧にスラグを取り除くしかありません。
そこで効果的なのが、スラグの剥離性が高い溶剤の使用です。
溶接の際に溶剤がスラブを弾いてくれれば、スラグ巻き込みの発生率も下がると考えられます。
▼まとめ
建築資材の強度や仕上がりに不安材料をもたらすスラグ巻き込みは、溶接作業で最も気を使うと言っても過言ではありません。
それだけに、スラグ巻き込みに対する対策を事前に施しておくことが大切です。
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