肉盛り溶接とは

金属を修復する際、肉盛りという溶接技術が使われます。
一般的な溶接は母材同士をくっつけるために使われますが、肉盛りは性能や強度などをアップすることが可能です。
肉盛り溶接とはどのような方法なのか、どのような特徴があるのかなど詳しく解説します。
▼肉盛り溶接とは
肉盛溶接とは、金属の上に溶かした金属を被せる方法です。
もともとはメッキのように、部品の表面を目的に合わせた金属で覆うのに使われます。
これを応用することで、金属製品の修理や補強などにも利用できます。
メッキよりも厚い層を作れるため、母材はより高い耐久性を得ることが可能です。
■肉盛り溶接のメリット
肉盛り溶接のメリットは、コストダウンができる点です。
一部の機能のために、加工しにくい材質を使って製品を作ることがあります。
しかしその機能が必要な部分にだけその材質を肉盛りすることで、製作コストを削減できます。
また摩耗した金属製品を買い換えるのではなく、肉盛りによって補修することでもコストダウンが可能です。
■使われる溶接方法
肉盛り溶接に使う溶接方法は、主にTIG溶接とレーザー溶接です。
大きな箇所の肉盛りにはTIG溶接、少量の肉盛りや熱による変形が許されないものにはレーザー溶接が使われます。
▼まとめ
肉盛り溶接は一般的な溶接と異なり金属に他の金属を被せたり、金属の補強や修理に使用したりします。
これにより、コストダウンが可能になります。
溶接にはさまざまな種類があり、用途もそれぞれ異なります。
金属を加工する際は最適な溶接方法を選択することが大切ですので、経験豊富なプロに依頼すると確実です。